
子どもの頃から慣れ親しんだ祖父母の家の敷地を生かし、奥野工務店と終の住処づくりに取り組んだAさん。「省エネ性が高い住宅性能と、静かで空気がきれいな室内環境を実現できるパッシブ換気を採用した平屋を建てたい。奥野工務店ならその願いが叶えられると思いました」と、依頼の理由を話します。
人の出入りがスムーズにできる広い土間玄関、作業のしやすいオープンキッチンとランドリー、ゆとりがあって機能的な収納計画など、Aさんの要望は多岐にわたり、かつ明確でした。そこで奥野工務店は、長く安心して住まえるよう徹底した地盤補強と長期優良住宅の基準を満たす性能に加え、広々とした天井の高い開放感のあるLDKや、吹き抜け空間をよりスッキリと見せるフルハイドアの採用などを提案。「LDKと個室を緩やかにゾーニングする本棚から、無垢フローリングになじむ木製のガラリまで、きめ細かな造作も提案してくれて、家の隅々まで暮らしやすさが配慮されたプランができ上がりました」。
2024年暮れ、施工中も細部まで調整を続けた念願の新居が完成しました。玄関土間とダイレクトにつながるLDKは、吹き抜けの大空間。大きな窓の外には庭と屋内の中間領域として便利な濡れ縁風のウッドデッキが設けられています。Aさんの希望を反映した独立型の脱衣所や洗面化粧台、ランドリールームやウォークインクローゼットは、十分なスペースを確保。洗濯家事や掃除がしやすい水まわりに仕上がりました。
「この家は、理想を超えた仕上がりになりました。奥野工務店は最後まで私の気持ちに寄り添ってくれて、『一緒に家を造った』という達成感を味わうことができました」と、満足そうに語るAさん。住まい手の家づくりへの情熱を、柔軟な対応とプロ目線のアドバイスで納得のかたちに造り上げる。住まい手と造り手が、二人三脚で夢を叶えた終の住処となりました。
Reported by Replan
玄関ドアを開けると真っすぐに、LDKとつながる土間が広がる。正面のドアの奥は、自転車が収納できるサイズのシューズクローク
玄関ドアを開けたときに室内が見えないよう、玄関扉の位置を工夫。扉にはオートロック機能のある電子錠を取り付けている
黒と木でコーディネートしたWOODONEのキッチン。IHクッキングヒーター前の壁はAさんの要望で、マグネットが使えてメンテナンスもしやすいガルバリウム鋼板で仕上げた
梁には床と同じオークの無垢材を張り、壁・天井にはメンテナンスフリーのOSB(構造用下地材)を採用して、木に包まれるようなパブリック空間を実現
室内を巡った空気は、吹き抜けの壁面にある排気口(写真右上)から排出。吹き抜け上部に見える横長の開口の奥は、小屋裏空間を利用したロフト収納
壁一面にオープン収納棚を設えた脱衣室。床には素足に心地よいスウェーデン生まれの織物床タイル「ボロン」を採用した。突き当たりのドアからは、庭やテラスにアクセスできる
「掃除のしやすさ」を追求したAさんは「どこに何をどう置くか」もご自身で検討。洗面化粧台の背面にある掃除用具の収納は、コンセントの高さや種類まで詳細に指定し、掃除機などの収納ラックはDIYで取り付けた
壁面のバックガードにガルバリウム鋼板を採用し、掃除のしやすさを念頭に洗面ボウルや水栓も吟味したAさんお気に入りの造作洗面台。隣にはトイレを配置
水まわりから個室、玄関土間へとつながる裏動線。LDKとの間仕切りを兼ねる壁には本棚や収納スペースを造作。天井にはロフト収納用の折りたたみ式のはしごが組み込まれている
裏動線を玄関土間側から水まわり方向に見る。通路に沿って大容量の収納を設け、平屋にありがちな収納不足の悩みを解消
スロップシンクやガス式衣類乾燥機を備えたランドリー。壁は吸湿性に優れたスギ材を張って仕上げている
ウォークインクローゼットは、ランドリーと寝室の双方向からアクセスできる設計。衣類の片付けや着替えがスムーズに行える
寝室の壁材と天井材も、LDKまわりと同じOSB。Aさんの要望で廻り縁や幅木を一切付けずにすっきりと仕上げた
家族構成 | 夫婦40代、子ども1人 |
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延床面積 | 124.28㎡(約38坪) |
工法・構造 | 木造軸組(パッシブ換気採用) |
施工年月 | 2024年12月 |
所在地 | 札幌市 |